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Disaster Data Commons for Resilience (DDCR)

災害情報統合のためのオープンソースAIプラットフォーム

English | 日本語

災害発生時、断片化された情報システムにより「暗黒の72時間」が生まれます。避難者数、避難所の収容状況、物資配分の全体像を誰も把握できない状態です。DDCRは、異種の災害データを統一的な共通状況認識(COP: Common Operating Picture)に正規化することで、この問題を解決します — 既存のシステムを一切置き換えることなく。

設計原則

  1. 「AIは真実を生成しない — 不確実性を可視化し、人間が意思決定する」 — AIは「正解」を出すのではなく、何がわかっていて、何がわかっていなくて、どこにデータの矛盾があるかを構造化します。
  2. ベンダーエコシステム — 既存の防災システムベンダーと協調し、アダプターを共同開発します。
  3. ハイブリッド構成 — 機微な個人データはオンプレミスで処理。匿名化された分析ワークロードはクラウドAI(Google Gemini, Vertex AI)を活用。
  4. 来歴(Provenance)第一 — すべてのデータポイントに来歴メタデータ(誰が、いつ、どの方法で報告したか、信頼度)を付与。
  5. オープン標準のみ — JSON Schema、GeoJSON、W3C PROV-O。プロプライエタリなミドルウェアは使用しない。

UIモックアップ

共通状況認識(COP)ダッシュボード

COP Dashboard インタラクティブモックアップを開く

Geolonia Maps上に神奈川県の避難所をリアルタイム表示。ステータス別に色分け(正常/警告/危機/矛盾)。

データ矛盾解決ビュー

Conflict View インタラクティブモックアップを開く

複数ソースからの矛盾するデータを並列表示し、AI分析(参考情報)と意思決定記録(Decision Recorder)で解決を支援。

データフィード — マルチソース取り込み

Data Feed インタラクティブモックアップを開く

多様なソースからのリアルタイムデータ取り込み状況を表示:

  • 行政システム(信頼度: 高)— CSV/DB自動取り込み
  • 職員報告(信頼度: 中〜高)— 現地確認、Excel
  • NPO/パートナー団体(信頼度: 中)— 構造化レポート
  • SNS/公開情報(信頼度: 低)— AI抽出、要検証

アーキテクチャ

既存システム → アダプター層 → AI正規化 → 意思決定支援 → COPダッシュボード
(変更なし)  (ベンダー共同開発)(スキーママッピング、  (矛盾フラグ、      (わかっていること、
                                来歴追跡)        自然言語クエリ)    わかっていないこと、
                                                                  誰が何を言ったか)

ハイブリッドインフラ

コンポーネント 環境 理由
個人データ処理 オンプレミス 法的要件、インターネット非依存
リアルタイムCOP生成 オンプレミス 通信途絶時も動作
スキーマ正規化ルール生成 Google Cloud (Gemini) 匿名データのみ
モデル評価 Google Cloud (Vertex AI) 匿名テストデータ
衛星被害評価 Google Cloud (Geospatial AI) 公開衛星画像

スキーマ

DDCRは災害データエンティティのオープンスキーマを定義します。すべてJSON Schema準拠で、特定のミドルウェアなしで使用できます。

スキーマ 説明
shelter.schema.json 避難所(収容力、避難者数、物資状況、要配慮者追跡 + 来歴・矛盾)
supply.schema.json 物資(配分追跡 + 来歴)
decision.schema.json 意思決定の監査証跡(誰が、いつ、何の根拠で判断したか)

来歴追跡(Provenance Tracking)

すべての観測値に来歴メタデータを付与:

  • 誰が報告したか(ソースエンティティ)
  • どのように収集したか(現地確認、システム入力、AI正規化 等)
  • 信頼度(高/中/低)
  • いつ観測したか

矛盾の保持(Conflict Preservation)

複数ソースが同じフィールドに異なる値を報告した場合、DDCRはサイレントに上書きせず、全ての矛盾する値を来歴とともに保持します。

ステークホルダー検証

2つのマルチステークホルダーワークショップで、課題認識と技術アプローチを検証済み:

  • 石川県(2025年3月)— 県庁、被災2自治体、12+企業の50名が参加
  • 徳島県(2025年11月)— 県庁・市町村、10+防災関係組織の50名が参加

両ワークショップで確認: 災害データの多様性、組織横断データベースの必要性、トップダウンの大規模システムだけでは不十分であること。

組織

  • Code for Japan — 申請主体。シビックテックNPO(2013年設立)。佐賀市・浜松市でデータ連携基盤を運用。東京都COVID-19ダッシュボードを構築(65+自治体に展開、グッドデザイン金賞2020)。
  • DIT/CC — 戦略パートナー。D-CERT(デジタル庁公式の災害デジタル支援チーム)の常設事務局。LINEヤフー、NTT、ソフトバンク、PwC、東京海上、富士フイルム、三井住友海上の7社が設立。
  • 神奈川県 — 政府パートナー(940万人、33自治体)。DIT/CC理事が県CDOを兼務。

UIデザイン

DDCRのUIはデジタル庁デザインシステムβ版に準拠しています。詳細は mockups/DESIGN.md を参照。

技術スタック

レイヤー 技術 ライセンス
データベース PostgreSQL + PostGIS PostgreSQL License
オンプレLLM Ollama(オープンモデル) MIT
APIサーバー FastAPI (Python) MIT
認証 Keycloak Apache 2.0
地図 Geolonia Maps SDK MIT
クラウドAI Google Gemini API, Vertex AI

ステータス

DDCRは現在、スキーマ定義とプロトタイピングの段階です。このリポジトリは開発の進行に伴い成長します。コントリビューションとフィードバックを歓迎します。

ライセンス

MIT License. LICENSE を参照。


災害レジリエンスのためのオープンインフラを構築する